地獄のプルーニングで腰がブッ壊れた話
ズッキーニの葉のプルーニング作業が始まった。
1番下に生えているズッキーニの葉を
ナイフで全て切っていく作業だ。
剪定することにより苗の風通しが良くなり、
害虫や病気から守られるうえ、
葉と葉に埋もれたズッキーニが見やすくなって
ピッキングの効率も上がるのだ。
私たちは毎日ズッキーニのピッキングが終わった後に
1〜2時間ほどプルーニングの作業をした。
1つのウネが200mもあるので
3人でやっても1日に2〜3列しか進まなかったが
私たちはボチボチと進めて行った。
このプルーニング作業は
ずっとかがんだまま1番下の葉っぱだけを
バサバサと切っていくため、
とても腰が痛くなる。
でも毎日休みなく仕事があるから
体を休ませるヒマが全くない。
腰痛に加えて足も筋肉痛で
毎日仕事が終わる頃には全身ボロボロで
「明日には体が動かない〜」と嘆いていた。
↑と思ってるだけで翌日体は動く(笑)
しかしある日その時が来てしまった。
昼間のピッキング作業中から
いつもより腰が痛いのは感じていた。
でもいつもより痛いだけで
明日になれば治るだろうと思っていた。
全体のプルーニング作業も終盤で、
あと2日ほどで終わるからと言い聞かせ
その日はそのまま最後まで作業をこなした。
そして仕事が終わり私は異変を感じた。
腰がもげるように痛い( ゚д゚)
立ってても座ってても寝てても痛い。
ただ歩くだけで激痛が走る。
数時間経ってもその状態が続いた。
その夜は何度も激痛で目覚め
よく眠ることさえできなかった。
そして翌日…仕事どころではなかった_| ̄|○
数分ピッキングしただけで
もぅ唸るような痛さに襲われた。
その日はピッキングをせず
台車を引くだけの係をして、
プルーニングも休んだ。
今までの腰の痛みとは全く違う。
左側の背骨の横のピンポイントだけ
異常に痛かったのだ。
負担をかけているせいか左足もおかしい。
調べるとヘルニアの初期症状に
かなり似ていて…( ゚д゚)ガクブル
もしヘルニアになれば働くどころか
歩くことさえできなくなる。
腰なんて1度壊したら一生の付き合いになる。
こんなところで腰の人生を棒に振りたくない(笑)
私はその日からペニー夫妻に
すべてのピッキングをしてもらい、
私は台車を引くだけという役割となった。
3日経過しても症状は変わらず
私はついに病院に行くことを考えた。
ここが大都市なら速攻病院に行っていたんだけど←
なぜ病院に行くのを渋るのかと言うと…
ここはド田舎カナーボン。
カナーボンに住んでいるみんなは
普通に利用しているのだろうけど…
不安しかない(笑)
そのうえ私は英語力がないので
医療用語を並べられても
確実にチンプンカンプン(笑)
あと海外保険を利用するのが面倒くさい(笑)
そんなことで病院行きを渋っていたが、
週末までに良くならなかったら
病院に行こうと決めていた。
私はボスに貰った
"塗っておけば筋肉痛が翌日にはスッカリ治る"
と噂の魔法のジェルを朝昼晩と塗りまくった。
そしてペニー夫妻もらったピップエレキバンを
痛い所に集中させて貼りまくった。
そしてペニー夫妻に借りた
猿のぬいぐるみの湯たんぽ(名前:もん吉)
の内臓を借りて、
仕事以外の時間はずっと
もん吉の内臓で腰を温め続けた。
そんな願いが届いたのか4日目には
少し良くなった気がした。
何故なら朝まで1度も
痛みで起きることがなかったのだ(笑)
それから翌日もまた少し良くなった。
そんな感じで私はどんどん回復し
約2週間かけてほぼ完治した。
一時は本当にどうなることかと思った。
もしこのまま治らなければ
みんなに迷惑をかけるだけなので
このファームを去って
何処かへ移動するとこも考えた。
みんなの協力もあり
腰を使わずに仕事をやってこれたことが
1番の回復への近道だったと思う。
私の腰のために色々協力してくれたり、
たくさん働いてくれたペニー夫妻。
戦力外通告どころか
毎日のように心配してくれたボス。
ほんと働いていた環境に助けられた。
改めてこのファームに来てよかったと心から思った。
もし私が他のファームで働いていたなら
仕事を失っていたか、
腰の将来を失っていただろう(笑)